不動産管理業 日次Webモニタリングレポート(PC詳細版)

発行日: 2026年7月23日 | 作成者: COMUPAL株式会社

1. エグゼクティブサマリ

本日押さえるべき重要トピックは以下の5件である。

No. トピック 優先度
1 3日連続の40℃超えか。本日23日も東海〜近畿中心に酷暑日予想、熱中症警戒アラートが38都府県に発表 即日対応
2 北海道・十勝岳が22年ぶりに噴火。噴火警戒レベル2継続、東北は前線停滞で大雨のおそれ 即日対応
3 国交省が令和7年度住宅市場動向調査を公表。リフォーム促進税制の適用率はわずか4.3%、省エネ設備の設置格差が鮮明に 今週中
4 国交省「地域とくらしのパートナー」新施策パッケージ始動。地域価値共創モデル事業6件採択、不動産業アワードに国土交通大臣賞新設 今週中
5 東京23区マンション賃料指数がファミリータイプで最高値更新(146.39)。賃料上昇局面での更新・新規募集戦略の見直し好機 今週中

昨日22日は三重県桑名市で今年全国最高の40.6℃を観測し、2日連続で40℃以上の「酷暑日」となった。本日23日も東海から近畿を中心に40℃前後の危険な暑さが予想され、空室・共用部・現場作業員・高齢入居者の熱中症リスク管理が最優先課題である。行政動向では、住宅市場動向調査と「地域とくらしのパートナー」施策という管理会社の中期戦略に関わる公表が相次いだ。市場面では東京23区の賃料指数最高値更新が確認され、繁忙期後の賃料改定・更新交渉の判断材料となる。


2. 気象・防災情報

2.1. 3日連続の酷暑日か。本日23日は東海・近畿中心に40℃前後、熱中症警戒アラート38都府県

優先度: 即日対応

概要: 7月21日に国内で今年初めて40℃以上の「酷暑日」が観測されたのに続き、22日は三重県桑名市で今年全国最高となる40.6℃を記録するなど4地点で40℃以上を観測した1。本日23日を対象とした熱中症警戒アラートは関東から西日本、沖縄の38都府県に発表されている2。ウェザーニュースによると、本日は酷暑エリアがやや西へ移動し、東海から近畿を中心に最高気温40℃前後まで上昇、京都・奈良でも40℃が予想され、3日連続の酷暑日となる所がある見込みである1。tenki.jpの2週間天気予報では、大阪・名古屋などで25日頃まで「災害級の暑さ」が続くとされ、関東は24日(金)以降に雲が広がって週末は気温上昇がやや抑えられる予想である1。また、午後は大気の状態が不安定となり、西日本・東日本の内陸部や山沿いを中心にゲリラ雷雨への注意も必要である2

管理会社への影響: 空室(電気停止中でエアコン不使用)での内見・原状回復工事は室温が体温を大きく上回り、作業員・案内スタッフ・内見客の熱中症リスクが極めて高い。エアコンの稼働率が上がることで、入居中物件のエアコン故障・効きが悪いといった設備クレームが急増する時期であり、修理業者の手配リードタイムが平常時より長期化する。また、国民生活センターはネット広告経由のエアコン修理業者とのトラブル(「安い」「即日対応」をうたうが直らない等)への注意喚起を継続しており、入居者が管理会社を通さず自己手配して二次トラブルになるリスクにも留意が必要である8

判断ポイント: 本日の屋外・空室内での作業(原状回復、消防設備点検、草刈り等)を最高気温のピーク時間帯(12時〜16時)から早朝・夕方へ変更するか判断する。エアコン修理・交換の協力業者の即応枠を確認し、繁忙による対応遅延が見込まれる場合は代替業者リストを更新する。

オーナーへの説明: エアコンが10年以上経過している物件のオーナーには、「故障してからの交換は今の時期2〜3週間待ちになり、その間の入居者不満・賃料減額リスクが大きい」ことを伝え、予防的な先行交換・ポータブルエアコン等の応急対応費用の事前承認を取り付ける。空室のエアコン試運転を実施し、不具合があれば内見シーズン前に修繕することを提案する。

入居者対応・現場対応: 高齢入居者・単身高齢者の安否確認巡回を強化し、「夜間も冷房を使う」よう掲示・SNS等で注意喚起する。現場スタッフには、作業前後の水分・塩分補給、単独作業の回避、空室作業時のポータブル扇風機・冷却グッズ携行を徹底させる。エアコン不調の一次対応(フィルター清掃、リモコン設定確認)の案内テンプレートを入居者に配信し、修理受付の初動を効率化する。

営業機会: エアコン先行交換キャンペーン、遮熱フィルム・断熱ブラインドの設置提案、自動販売機・宅配ボックス周辺の日除け設置など、夏季限定の物件価値向上提案の好機である。プレサンスコーポレーションが実施するような入居者向け熱中症対策啓発(飲料水配布等)は入居者満足度向上策として参考になる7

参照: tenki.jp 日直予報士(2026/07/22)、ウェザーニュース(2026/07/22)

2.2. 北海道・十勝岳が22年ぶり噴火、東北は前線停滞で大雨のおそれ

優先度: 即日対応(該当エリア)/情報収集段階(その他エリア)

概要: 7月22日11時過ぎ、北海道の活火山・十勝岳が噴火し、濃灰色の噴煙が観測された。噴火の確認は2004年以来22年ぶりで、6月から噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引き上げられていた2。また、梅雨前線が東北付近に停滞し、東北(特に日本海側)では雨が降りやすく、週間予報では「雨量がまとまるおそれ」が指摘されている2。気象庁の3か月予報では、8月も東日本・西日本を中心に厳しい暑さが続き、台風の影響にも注意が必要とされている1

管理会社への影響: 十勝岳周辺(上富良野町・美瑛町等)に管理物件を持つ場合は、降灰による給排気口・換気設備・受水槽・太陽光パネルへの影響、駐車場の車両降灰クレームが想定される。東北エリアの管理物件では、まとまった雨による雨漏り・排水詰まり・法面の土砂流出リスクの点検が必要である。

判断ポイント: 該当エリアの物件リストを抽出し、火山灰対策(換気口フィルター確認)と大雨前点検(雨樋・排水溝・止水板)の実施要否を本日中に判断する。8月の台風シーズンに向け、防災備品(土のう、ブルーシート、発電機)の在庫確認を今週中に行う。

オーナーへの説明: 該当エリアのオーナーには「警戒レベル2は火口周辺規制であり、居住地域への直接的危険は現時点で低いが、降灰時は設備影響が出うる」と冷静に事実を伝え、保険(火災保険の噴火・降灰の補償範囲)の確認を促す。

入居者対応・現場対応: 東北エリアの入居者にはベランダ排水口の清掃協力と冠水しやすい駐車場の注意喚起を行う。降雨後は外壁クラック・屋上防水の劣化箇所からの漏水通報が増えるため、受付体制と一次対応フローを再確認する。

営業機会: 火山・豪雨リスクを切り口とした防災点検パッケージ(排水・防水・非常用照明の一括点検)の提案は、オーナーへの管理受託価値の訴求材料となる。

参照: ウェザーニュース(2026/07/22)


3. 法令・行政動向

3.1. 国交省、令和7年度住宅市場動向調査を公表。リフォーム促進税制の適用率4.3%にとどまる

優先度: 今週中

概要: 国土交通省は7月17日、令和7年度住宅市場動向調査の結果を公表した。令和6年度(2024年4月〜2025年3月)に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯が対象で、今回から「満足していないこと」「リフォーム促進税制(所得税)」を新規調査し、省エネ設備の設置状況の項目を増設した3。主要な結果は次の通りである。住宅購入・リフォーム資金の平均は注文住宅7,646万円で最高、分譲集合住宅6,443万円、リフォーム住宅170万円。注文住宅では「価格(予定より高くなった)」への不満が最多だった。リフォーム促進税制の適用(受けた+予定)は、既存戸建取得後リフォーム世帯で14.7%、既存集合住宅取得世帯で12.2%にとどまり、リフォーム実施世帯全体ではわずか4.3%(「受けた」3.6%+「受ける予定」0.7%、85.8%は「受けていない」)だった3。省エネ設備は、二重サッシ・複層ガラスが注文住宅(建て替え)で88.5%と高い一方、太陽光発電62.5%・蓄電池31.7%・EV充電器33.9%・高効率給湯器71.5%は注文住宅(新築)に偏り、既存住宅・賃貸住宅では設置率が低い。施工者を探す方法は、民間賃貸住宅では「インターネット」が最多、リフォームでは「以前からつきあいのあった業者」が最多である3

管理会社への影響: 賃貸住宅の入居者・物件オーナーの探索行動がインターネット中心であることが改めて裏付けられ、ポータルサイト掲載品質とオウンドメディアの重要性が定量的に確認できる。また、省エネ設備の「新築偏重・既存賃貸の遅れ」は、管理物件のバリューアップ提案(窓改修・高効率給湯器)の市場余地が大きいことを示す。リフォーム促進税制の低認知はオーナー向けリフォーム提案時の説得材料になる。

判断ポイント: 自社の原状回復・リノベーション提案メニューに、省エネ改修(内窓設置・給湯器高効率化)と税制・補助金の確認フローを組み込むかどうかを今週中に検討する。オーナー向けニュースレターで本調査を取り上げるかを判断する。

オーナーへの説明: 「賃貸市場でも省エネ性能が入居者の選択基準になりつつあり、既存賃貸の省エネ設備は新築に大きく劣後している。内窓や高効率給湯器の改修は競争力向上と光熱費訴求につながり、所得税のリフォーム促進税制や補助金の対象になる可能性がある(適用可否は税理士等へ確認)」と、データを添えて提案する。

入居者対応・現場対応: 民間賃貸の探索が「インターネット最多」である以上、募集図面・写真・パノラマの品質と掲載スピードが成約率を左右する。空室物件の掲載情報の鮮度チェック(写真の季節感・設備表記の正確性)を現場ルーティンに組み込む。

営業機会: 省エネ改修提案パッケージ(内窓+給湯器+照明LED化)は、賃料アップ・入居促進・税制活用の三点で訴求できる。「以前からつきあいのある業者」がリフォーム受注の最大経路である事実は、既存オーナーとの接点頻度(定期報告・点検同行)を増やすほど工事受注が増えることを意味する。

参照: 国土交通省 報道発表(2026/07/17)、リフォーム産業新聞(2026/07/22)

3.2. 国交省「地域とくらしのパートナー」新施策パッケージ始動。日管協が会員向けに周知

優先度: 今週中

概要: 国土交通省は、地域の不動産業者の役割と期待を表す新キャッチフレーズ「地域とくらしのパートナー」を冠した施策パッケージ(第一弾)を始動し、日管協が7月22日に会員向けに周知した5。第一弾の内容は、(1) キャッチフレーズを発表したシンポジウム動画の公開(6月18日開催)、(2) 「地域価値共創モデル事業」の新規採択事業6件の発表(応募総数43件、募集期間4月15日〜5月29日)、(3) 令和4年度から実施している「不動産業アワード」への国土交通大臣賞の新設(募集は今秋以降に詳細公表予定)である5。国交省は不動産業者を核とした地域の多様なプレーヤーとの協業による空き家・空き地等の流通・利活用を通じた地域価値創造を支援する方針を示している5

管理会社への影響: 管理会社の業務が「物件管理」から「地域の空き家・遊休不動産の利活用を含む地域価値創造」へ拡張することを国が明確に後押しする内容であり、空き家管理受託・利活用コンサルティングを新規事業として育てる際の政策的追い風となる。不動産業アワード(国土交通大臣賞)は、自社の先進的取り組みを対外発信しブランド力を高める機会である。

判断ポイント: 今秋のアワード募集に向けて、自社のエントリー候補となる取り組み(空き家再生、地域連携、入居者コミュニティ形成等)を洗い出すかどうかを今週中に決める。採択された地域価値共創モデル事業6件の概要資料を確認し、自社エリアで応用可能なスキームがないか精査する。

オーナーへの説明: 空き家・空き地を所有するオーナーには「国が不動産業者と連携した利活用を政策的に支援するフェーズに入った」ことを伝え、放置空き家の管理受託・活用提案(賃貸化、宿泊施設転用等)の相談を促す。

入居者対応・現場対応: 直接の現場対応は不要だが、地域連携の観点から、自治会・商店街との関係構築を担う担当者を明確にしておくと、今後のモデル事業応募や地域案件の獲得がスムーズになる。

営業機会: 横山保全の「ココミン」のように空き家を家主初期投資ゼロで宿泊施設に再生するスキームも登場しており6、空き家活用市場は事業者間競争が始まっている。政策支援と組み合わせた空き家活用提案は、管理戸数拡大の有力な入口となる。

参照: 日管協トピックス(2026/07/22)、国土交通省 報道発表(2026/07/16)

3.3. 全宅連経由の行政要請・その他行政動向(FATF対応・二地域居住支援等)

優先度: 情報収集段階

概要: 全宅連は7月17日、国交省による「FATF(金融活動作業部会)声明を踏まえた犯罪収益移転防止法の適正な履行等にかかる要請」の依頼文発出を会員向けに周知した9。宅建業者には取引時確認(本人確認・疑わしい取引の届出)の徹底が改めて求められている。また国交省は、二地域居住の促進に資する取組への支援(令和7年度補正予算2事業の公募開始)、令和8年版国土交通白書の公表、所有者不明土地等対策モデル事業の採択等を相次いで発表した10。国民生活センターは7月22日に2026年度第1四半期の商品テスト実施状況を公表している8

管理会社への影響: 売買仲介・賃貸仲介を兼業する場合、犯収法の取引時確認フロー(特に非対面契約・外国人取引・法人取引)の再点検が必要である。二地域居住支援は、地方物件の「平日空き・週末利用」型の新しい賃貸需要を生む可能性があり、郊外・地方エリアの空室対策の選択肢になり得る。

判断ポイント: 犯収法対応のチェックリスト(本人確認記録の保存、疑わしい取引の社内報告ルート)が最新の要請内容に沿っているかを今週中に確認する。

オーナーへの説明: 直ちに説明が必要な事項はないが、地方・郊外物件のオーナーには二地域居住需要の動向を中期的な空室対策の文脈で情報提供できる。

入居者対応・現場対応: 契約実務担当者に犯収法要請の周知を行い、本人確認書類の取得漏れがないか直近契約分をサンプルチェックする。

営業機会: 二地域居住向けの家具付き・短期解約可能プランの造成は、地方物件の差別化策として検討価値がある。

参照: 全宅連(2026/07/17)、国土交通省(2026/07)、国民生活センター(2026/07/22)


4. 不動産市場・業界ニュース

4.1. 東京23区マンション賃料指数、ファミリータイプで最高値更新(146.39)

優先度: 今週中

概要: 三菱地所リアルエステートサービスが7月17日に公開した「エリアマーケットレポート/東京」2026年7月号によると、東京23区のマンション賃料指数は全タイプで上昇傾向にあり、特にファミリータイプは2025年に146.39へ達し最高値を更新した11。都心5区の公示価格は商業地+13.6%・住宅地+13.0%と2年連続の2桁上昇、東京主要7区の大型オフィス平均募集賃料も上昇が続き、千代田区は前月比+4,435円/坪の45,627円/坪となった。建築費指数(東京23区)は最高値圏での推移が続くが上昇は鈍化、住宅投資家の期待利回りは外国人向け高級物件を除き低下している11

管理会社への影響: ファミリータイプ賃料の最高値更新は、更新時の賃料改定交渉・新規募集賃料の設定において強気の根拠となる。一方で、賃料上昇局面では入居者の負担感増大による解約・住み替え、更新拒絶トラブルのリスクも高まる。建築費高止まりは大規模修繕・原状回復コストの高止まりを意味し、オーナーの修繕計画への影響が続く。

判断ポイント: 管理物件のうち、直近2年間賃料を据え置いているファミリータイプ住戸をリストアップし、更新時期が近い住戸の改定提案を行うかを今週中に判断する。周辺相場データ(成約事例)を取得し、改定幅の根拠資料を準備する。

オーナーへの説明: 「東京23区のファミリー賃料は指数ベースで最高値を更新しており、御物件の賃料は相場対比で割安になっている可能性がある。更新時の適正改定と、退去発生時の募集賃料見直しを提案したい」と、指数データを添えて説明する。同時に「期待利回り低下=物件価格の上昇局面」であることから、売却を検討するオーナーへの査定提案の好機でもある。

入居者対応・現場対応: 賃料改定を通知する際は、周辺相場資料を添付し、改定理由を丁寧に説明する。負担感への配慮として、段階改定や更新料調整などの選択肢を用意し、感情的な対立を避ける。

営業機会: 賃料改定コンサルティング、リノベーションによる賃料アップ提案、資産入替(売却・買換え)仲介と、上昇相場ならではの複数の収益機会がある。

参照: 三菱地所リアルエステートサービス(2026/07/17)

4.2. 賃貸管理業界の動き: M&Aによる商圏拡大、再委託型管理、管理システム強化

優先度: 情報収集段階

概要: 全国賃貸住宅新聞(7月20日号ほか)によると、賃貸管理業界では大手・中堅企業がM&Aで商圏を拡大する動きが加速しており、エム・ジェイホーム、クラスコホールディングス、帝国不動産などが取り上げられ、ある企業グループは4年で9社をグループ化した6。また、アセットテクノロジーは管理会社から「家主対応以外」の実務を全面的に引き受ける設備保証付き再委託型物件管理サービスを開始し6、イタンジは「ITANDI賃貸管理」に入居者向け機能を追加して管理業務の品質平準化と効率化を進めている6。このほか、GMOサイバーセキュリティbyイエラエは不動産会社へのサイバー攻撃・内部不正の増加を踏まえた防衛策を提言し6、パナソニックは4階建て以下の低層賃貸向けエレベーターを発表した6

管理会社への影響: 管理戸数の業界再編が進む中、中小管理会社は「地域密着の深さ」か「業務の外部化・システム化による効率」のいずれかで差別化を迫られる。再委託型サービスやSaaSの進化は、人手不足下でも管理品質を維持する選択肢が増えたことを意味する。一方、入居者情報・オーナー情報を大量に保有する管理会社はサイバー攻撃の標的になりやすく、情報管理体制の点検が急務である。

判断ポイント: 自社の管理業務のうち、外部化・システム化でコスト削減できる領域(一次対応コール、更新事務、点検手配)を洗い出す業務棚卸しを今月中に実施するか判断する。パスワード管理・アクセス権限・バックアップ体制の簡易セキュリティ監査の実施を今週中に検討する。

オーナーへの説明: 業界再編の文脈で「管理会社の安定性・継続性」を問うオーナーが増える可能性がある。自社の管理体制・システム投資・事業継続計画を説明できる資料を整備しておく。

入居者対応・現場対応: 管理システムの入居者向け機能(チャット受付、修繕依頼のオンライン化)は入居者満足と業務効率の両面で有効であり、導入・活用状況を現場と共有する。

営業機会: M&A・事業承継の動きは、撤退を検討する同業他社からの管理物件承継(管理戸数の非連続的拡大)の機会でもある。地域の同業者との関係構築を意識的に行う。

参照: 全国賃貸住宅新聞(2026/07/20-22)

4.3. 日本賃貸保証(JID)が30周年イベント開催。保証会社に求められるのは「万一の際の対応力」

優先度: 情報収集段階

概要: 日本賃貸保証(JID)は7月15日、創業30周年を記念した交流イベント「JID Step Forward 2026」を開催した12。井坂泰志会長と漫画「正直不動産」原案者・夏原武氏の対談では、保証会社の使命は家賃立替にとどまらず「入居者に万一のことがあった場合でも最後まで責任を持って原状回復を行い、オーナーへ物件を引き渡すこと」と強調された。来場者アンケートでは、保証会社に最も求められる機能として「入居者が死亡したり逮捕されたりした場合など、万一の際の対応力」が挙げられた。井坂会長は「これからの家主は貸家業ではなく投資事業として物件価値を高める発想が重要」とも呼びかけた12

管理会社への影響: 単身高齢入居者の増加を背景に、孤独死・残置物処理・原状回復まで含めた保証会社の「事故対応力」が管理実務の生命線になりつつある。保証会社選定基準を「保証料率の安さ」から「事故時対応の範囲・スピード」へ見直す視点が示された。

判断ポイント: 現在利用中の保証会社について、死亡事故時の残置物処理・原状回復費用のカバー範囲を比較する一覧表を今月中に整備するか判断する。

オーナーへの説明: 高齢入居者の受け入れに慎重なオーナーには、「事故対応力の高い保証会社+残置物処理条項+少額短期保険」の組み合わせでリスクを制御できることを説明し、入居者層拡大による空室対策を提案する。

入居者対応・現場対応: 単身高齢入居者の緊急連絡先・推定相続人情報の最新化を定期的に行い、万一の際の初動(警察・保証会社・親族への連絡フロー)を現場マニュアルとして整備する。

営業機会: 高齢者対応可能物件としての差別化は、入居者層の拡大と長期入居(解約率低下)につながる。見守りサービスとのセット提案も検討価値がある。

参照: 全国賃貸住宅新聞(2026/07/22)

4.4. サンケイビル、秋葉原に木造ハイブリッドオフィス「KIGI AKIHABARA」開業。中小規模ビルの環境配慮建替えモデル

優先度: 情報収集段階

概要: サンケイビルは7月22日、同社初の木造ハイブリッド構造オフィスビル「KIGI AKIHABARA」(千代田区、地上9階建て・延べ1,072平方メートル)を開業した13。木造と鉄骨造を組み合わせ、床梁に集成材、床にCLTを採用することで、全て鉄骨造とした場合に比べ112.3トン(約19%)のCO2を削減、電炉材の併用によりトータルで約380トン(約44%)の削減を実現した。既存ビルの鉄骨約35トンの再利用、建材一体型太陽光発電ガラス、ペロブスカイト太陽電池の設置計画など、既存資源活用と再エネ導入を組み合わせている13

管理会社への影響: 延べ1,000平方メートル級という中小規模ビルでの木造ハイブリッド建替えの実例であり、老朽ビル・老朽アパートを保有するオーナーへの建替え提案の引き出しが増える。環境配慮型建替えは、テナント誘致力・金融機関の評価(グリーンローン等)の面でも有利に働く可能性がある。

判断ポイント: 管理受託中の築古ビル・アパートのうち、建替え検討時期にある物件をリストアップし、環境配慮型建替えの情報提供を行うオーナーを選定する(今月中)。

オーナーへの説明: 「中小規模でも木造ハイブリッドによるCO2削減型建替えが実用段階に入った。建築費が高止まりする中、環境性能による差別化と長期的なテナント誘致力を考慮した建替え計画が選択肢になる」と事例ベースで紹介する。

入居者対応・現場対応: 直接の対応は不要。建替え検討物件の入居者への影響(立退き・仮移転)は、計画が具体化した段階で丁寧に設計する。

営業機会: 建替えコンサルティング・プロジェクトマネジメント受託、建替え後の管理・リーシング受託と、長期にわたる収益機会につながる。

参照: R.E.port(2026/07/22)


5. 管理業務アクションリスト

期限 アクション 関連トピック
本日 屋外・空室作業の時間帯を早朝・夕方へ変更、作業員の熱中症対策(水分・塩分・単独作業回避)を徹底 2.1
本日 高齢入居者への冷房使用の注意喚起(掲示・配信)、エアコン修理受付の一次対応テンプレート配信 2.1
本日 十勝岳周辺・東北エリアの管理物件リスト抽出、降灰・大雨前点検の要否判断 2.2
今週中 エアコン10年超物件のオーナーへ先行交換提案、修理業者の即応枠・代替リスト更新 2.1
今週中 賃料据え置き中のファミリータイプ住戸をリストアップし、更新時改定・募集賃料見直しを検討 4.1
今週中 犯収法の取引時確認フロー・本人確認記録のサンプルチェック 3.3
今週中 省エネ改修提案(内窓・高効率給湯器)と税制確認フローのメニュー化を検討 3.1
今週中 簡易セキュリティ監査(パスワード・権限・バックアップ)の実施判断 4.2
今月中 保証会社の事故時対応範囲の比較一覧を整備、単身高齢入居者の緊急連絡先を最新化 4.3
今月中 不動産業アワード(国土交通大臣賞)エントリー候補の洗い出し、地域価値共創モデル事業6件の精査 3.2
今月中 築古物件の建替え検討オーナーの選定と環境配慮型建替え事例の情報提供 4.4

References


モニタリング対象サイト一覧: 国土交通省 / 気象庁 / 総務省消防庁 / 国税庁 / 国民生活センター / e-Gov法令検索 / e-Stat / 日管協 / 全宅管理 / 全宅連 / tenki.jp / ウェザーニュース / R.E.port / 住宅新報 / 全国賃貸住宅新聞

本レポートは公開情報に基づき COMUPAL株式会社 が作成したものです。法令・税務の適用可否は必ず専門家にご確認ください。